『現代地域問題の研究』が刊行されました
『現代地域問題の研究 対立的位相から協働的位相へ』(松野弘・土岐寛・徳田賢二編著)が、2009年4月20日にミネルヴァ書房から刊行されました。
第4章「地域文化の変容と文化政策の転換-「ふるさと文化」と「民俗文化」-」(91-128)をヤムヤム編集室のメンバーの山本質素と中島とみ子が分担執筆し、挿図(イラスト)をyum yum(山本学・えり奈)が担当しました。
1節(山本)で、地域文化を生活と民俗の視点から捉えることを示し、2節(中島)で、「(地域の個性豊かな)伝統文化」の掘り起こしの次に登場した「ふるさと文化」とは、政策が、地域の人たちに「日本文化」を再構築させるために用意したものという捉え方さえできると指摘した。
続く3節(山本)で、多様に概念化される「文化」を整理するために、横軸に「変化―固定化」、縦軸に「実体化ー抽象化」の方向を設定し、「伝統」と「ふるさと」という語を用いる現在の文化政策(文化行政)が、地域文化を固定化し、抽象化する方向にあることを示した。
4節(中島)では、地域社会の生活は、地域の環境や歴史、そして地域住民の選択によって構成されているとし、地域住民の選択による変化が、新たな「生活文化」を生み出し、地域の生活文化は、それを担う人によって支えられ地域文化となることを群馬県川場村の「春駒まつり」を事例として示した。
「春駒」は、女装した娘役2人、おっかあ役1人、そして、おっとう役1人の4人1組になり、2組で、門前地区の家を、回る。基本的に2組が一緒に並行して歩きながら、1組ずつ各家を訪れる。おっとう役が玄関先で口上を述べ、おっかあ役が団扇太鼓をたたき、手に織り布と馬の頭をもった娘役が踊る。太鼓を叩いた桑の小枝は枝の先に色紙を結んで家人に渡し、家の人はそれを神棚に供えるという行事です。
(中島とみ子)
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